都電荒川線 東京さくらトラム 路面電車

巣鴨新田

江戸六地蔵の真性寺都電荒川線は大塚駅前をあとに、巣鴨新田、庚申塚、新庚申塚を点綴して、王子方面へとすすむ。

 

沿線は、鴨が群棲していたという「洲鴨」である。

 

 

ところで江戸六地蔵の真性寺やとげぬき地蔵の高岩寺に行くには、国電巣鴨駅を起点にするといい。

 

まずは巣鴨駅から旧中山道(地蔵通り商店街)をたどる。
この地蔵通りの入口左手に真 性寺がある。

 

六地蔵は大きな台座に鎮座し、中山道を往来する旅人を見守ってきた。

 

塀ぎわに芭蕉の句碑があり、しら露もこぼれぬ萩のうねり哉 という句が刻まれている。

 

寛政五年 (1793年)に採荼庵梅人社中が建てた。

 

梅人は杉風の門下である。

 

また墓域の一隅に儒者北条霞亭の墓がある。

 

墓誌名は頼山陽。森鴎外の『北条霞亭』の主人公で、安政六年 (1859年)に没している。ぜひとも詣でてみたい。

 

 

地蔵通り、地蔵通りをすすめば、香華の絶えないとげぬき地蔵の高岩寺である。

 

この寺は、も と下谷の車坂付近にあったが、明治二十四年(1891年)にこの地に移転した。
「自然木一寸三分の地蔵尊を刻める印象あり。

 

此像 因縁あって当寺に納まる。重病難病の者、此印像をいただくに、そのしるしあらずと いふ事なし」(『続江戸砂子』)。

 

病苦の人が、この寺でいただく御影(絵姿) を飲むなり、患部に貼るなどすれば、とげが抜けるように治るというので有名である。

 

それにしてもたいへんなにぎわいで、善男 善女の手向ける香煙は地蔵通りにまでたなびく。

 

四の日ごとに縁日があって、露店が 並ぶ。

 

地蔵通り商店街は、戦後、五ヵ年計画でつくられたもので、当時、都内商店街の不 燃化へのモデルケースとして注目された。

 

とはいうものの、まぎれもなく門前の通り で居並ぶ店屋もすこぶる庶民的である。

 

金太郎飴、うなぎ屋、せんべい屋などなど、どれをとってもなつかしい。

 

とくに四の日の縁日に並ぶ露店の風情は心がうずく。
この地蔵通りをさらにすすむと、四つ角に巣鴨の庚申塚がある。

 

つまり、これが、 商店街の西のはずれである。庚申塔を安置 する堂の入口には、「中仙道庚申塚・猿田彦 大神庚申堂」という石碑が立っている。

 

庚申は道祖の神々と習合され、旅の安全を守る 神仏として信仰された。

 

中山道の往来がさかんになると、このあたりは板橋宿との間の休み場となりにぎわったらしい。